第10回北丹沢12時間山岳耐久レース【7】
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姫次ピーク、スタート―――――――― ![]()
お。
ほんの少し、霧が。
丹沢ミストは、旅立ちの贈り物?
一瞬、ひんやり身体を冷やしてもらう ![]()
最初は疲労を抜くように。
淡々と走りながら、具合を計る。
下りを飛ばすタイミングは、いつも決まって同じ所。
階段に一歩足を落とすと、そこから始まる!
自然と足が動く。
重力を借りて。
軽々と足が踊りだした!
ここから平丸の分岐までは。
ただ、ただ気持ち良かった。
下りの技術なんかいらない。
トレイルのリズムに乗っていればいいだけ。
筋力もさほど使わないから、滑らかに疾走!
ここではランナーは2人程度しか会わなかった。
が。
某団体の視察?と思われる人たちがいた。
途中、緩やかな登りが、どうしても走りきれず ![]()
もー、毎年の課題。
でも今年はランの練習がほとんど出来てないので。
これでもOKさ。
うん、ここまで気持ち良く走れました☆
●~平丸分岐 21分 (7時間1分)
*去年 21分6秒 (6時間9分)
さーーーーて。
ここからが。
いよいよトレイルランナーの資質を問われる区間 (オーバーてか?)
九十九折の下り。
走りやすいのは最初だけ。
度胸と忍耐、大腿部の強さを試される!!
毎年、この分岐を越えると。
見事に気持ちが入れ替わる。
闘争心が沸き起こる。
練習の時は絶対に出てこない。
一人では走りきれない。
ギリギリの自分に出会えるんだ!
今年の私の脚は。
まだまだトレイルを楽しむには鍛えが足りない気がした。
堪能する自信はなかった。
でもね。
レースになると違うんだよ。
何だか知らないけど、尋常じゃない自分がそこにいた!
この区間は、ほとんどランナーはいなかった。
不気味なほど、閑散としていた。
後で知ったけど。
第2関門を越えた選手は、半分もいなかったからだった。
加速する―――――――!
重力の力を借りて。
視界がチカチカしてきた。
恐がりな私のくせに。
自分でも制御不能なほど。
その速さを楽しんだ。
信じられないほど足が動く。
足が止まったboy、
「すっげぇ~~~!かっこいい~~~!」って言ってくれた。
ね?
すごいよね?
自分でも信じられないんだよ。
しばし、獣になる
![]()
これがいいんだ!
これが姫次の下りの醍醐味なんだっ!!!
スタート前。
しゃおらいさんが言ってた。
「平丸の分岐から、草が綺麗に刈り取られてて走りやすいよ」
ホントだ。
私が2週間前に来た時より、すっごくルート整備が進んでいる。
後で役員の小池さんにお聞きしたら。
1週間前から仕事を休んで、準備をして下さったとか。。。
こんなとこまで藪刈って、大変だったろうな。
この週は、急に暑くなったし。
守られてるなって思った。
気が付かないとこで、支えてもらっているんだ。
この年に一度のお祭りに。
役員も、応援の方も、選手も。
みんな、みんな頑張ってここまで来たんだ。
北丹沢に集う縁。
引き寄せられて、ここまで来た。
走りながら、感情がこみ上げて来た。
涙が出そうになった。
私、今。
山に、みんなに。
”走らせてもらっているんだな”
そう思ったよ。
色んな事があったよ。
走れない辛さも味わった。
でも。
様々な経験が、見事に数珠繋ぎになって。
今一瞬の感動を受け取っている気がした。
そうなんだ。
この一瞬のために。
すべての経験が、出会いがあったんだよ。
どんどん精神が浄化されていく気がした。
余計な物が削ぎ落とされ。
残されたモノたちの、何と清々しい事か。
「残り3km」
終わりかけた大腿部。
スピードが落ちてきた。
もって!最後の最後まで!
念じながら登山口に向かう。
絶対に持たせる!
歩きたい気持ちに負けたくない!
激しい息遣いにびっくりしたのか。
登山口にいた男性ランナー二人。
「す、スイマセン
」と。
道を譲ってくれた。
わ、私の方こそスイマセンです ![]()
● ~登山道出口 19分 (7時間20分)
*去年 20分7秒 (6時間29分40秒)
ロードから舗装路に向かう。
遊歩道への階段を下る。
ここからはダッシュで行ける・・・・・・・・・・・
と、思いきや。
階段を下ろうとした途端。
とっくに終了してた大腿部。
がくっ☆と踏み外してしまう。。。
気を取り直して、反対の足を降ろしたら。
今度は踏ん張りが利かず、階段を一回転すっころびました ![]()
それでもここはすでに歩くとこじゃない。
形だけでも走る振りして進んだ。。。。
もう、ヨレヨレ。。。。。。。。。![]()
「ただ今から、女子○○以下の表彰式を行います・・・・・」
会場のアナウンスが聞こえた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・あ、「いさん」の名前が呼ばれた!
その放送は何度も繰り返し流れていた。
早く会場に行かなくっちゃ。
早く、いさんに「おめでとう」って言わなくっちゃ!
走れ・走れば・走る時!!!
与太りながらも前進するのだ~~~~~!
先の階段に着いたら。
同じように脚が終わっちゃったランナーが。
降りる覚悟が出来ずに、階段とにらめっこしていた(笑)
先を譲ってもらい(私も内心、冷や冷や~
)、進む。
最後のちっちゃなピーク(笑)、もうゼーハーゼーハー息を荒げ、上り。
茂みを進むと、応援の女性が見えた!!
「助かったっ!!」て、思った。
彼女からエナジーをもらい、微力ながら復活。
まるで水面から浮かびてた気分――――![]()
もうここまで来れば大丈夫だと思った。
走れる!
最後まで走れる!
コースにはまばらに、スタッフや応援者。
みんなにお礼を言いながら、通過。
そうして見えた、休暇村センター前。
ここには、ゴールした選手、応援の人たちがたっくさん見守っててくれる ![]()
この花道がうれしいんだ。
最後。
ここを走り抜けられるのが、本当にうれしくって仕方ないんだよ。
「ただいまーーー!! ありがとうございましたーーー!!!」
大きく手を振り通過。
みんな一斉に拍手と声援!
明るい笑顔で、最後の疾走を見送ってくれる。
エナジー満タン ![]()
顔が緩む。
心も緩む。
笑顔しか出てこない。
最後のカーブを曲がる。
毎年、夢にまで見たキタタンのゴール。
「ありがとうございましたーーーーーーーー!!」
大きく叫びながら。
高らかに手を上げ、ゴールをくぐる!!
● ~ゴール 7分 (7時間28分)
*去年 6分11秒 (6時間35分52秒)
※姫次からの下り 47分
*去年 47分23秒
「無事、最後まで遊ばせてくれて、ありがとうございました」
振り返り、山にお礼。
感無量。
すごい。
頭ん中、真っ白。
全部使い切った気分。
残されたのは、抱えきれないほどの幸福感だけ。
こんな充実感は、初めてだったよ。
丹沢の山から。
とってもかけがえのないモノを受け取った気がした。。。。。
《続く・待て、次号っ!!》















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